ダッシュボードからボタンが消える 〜 タッチパネル、ジェスチャー操作が進出

 タッチパネルやジェスチャー・コントロールが自動車のコックピットに進出を開始し、今後5年で従来の操作ボタンが姿を消す見通しだ。

 オートモーティブ・ニュースによると、1980年代にはキャデラック「アランテ」に40個以上のボタンが採用されていた。2021年までの間、ステアリング・スイッチが約11%、音声認識が12%、タッチパネルが13%、ジェスチャー・コントロールは35%の伸びを記録し、旧来の操作ボタンは2%増にとどまりそうだ。

 ドライバーはスマートフォンやタブレット、ゲームコンソールと同様に操作できる運転席を好む。

 一方で、J.D.パワーが購入後3年の車両を対象に実施した信頼性調査によると、情報娯楽、カーナビ、音響システムは所有者による問題報告の20%を占めた。このうち、スマートフォンと連動するブルートゥース、頼りにならない音声認識、使い勝手が悪いカーナビに対する苦情が突出している。

 こうした声について一時的な後退という指摘は多い。実際、ドライバーの75%が音声認識を好み、70%が中央コンソールにタッチパネルを望んでいる。

 コックピット操作市場のニッチをめぐっては現在、サプライヤー十数社がしのぎを削っているが、仏ヴァレオ、東海理化、デルファイ、TRW、ドイツのコスタル(Kostal)とプレー(Preh)の6社が市場の過半を握ると予想されている。

 BMW「7シリーズ」のナビシステム「iDrive」に操作ノブを供給するプレーは、15年売上高が25%増の8億6400万ドルに達し、そのうち約80%をコックピット操作が占めた。(U.S. Frontline News, Inc.社提供)

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