子供の指しゃぶりはアレルギーを予防?
- 2016年8月1日
- 世界のニュース
子供が親指をしゃぶるとばい菌が体に入るなどと心配する親が多いが、幼児期に指をしゃぶったり爪をかんだりしていた子は後年アレルギーの発症率が低くなるという最新研究を、ニュージーランドの大学研究班が発表した。
ニューヨーク・タイムズによると、南部デニーデンにあるオタゴ大学医学部の研究者らは、デニーデンで1972〜73年に生まれた1037人を対象に継続調査を行い、5歳、7歳、9歳、11歳の各時期に指しゃぶりや爪をかむ癖があるかどうかを親に調べてもらい、13歳と32歳でチリダニ、草、猫、犬、馬、カビなどに対する一般的なアレルギー反応度を検査した。
5〜11歳に頻繁に指しゃぶりか爪かみ、またはその両方をしていることが1回以上確認されたのは全体の31%で、これらの子供は13歳と32歳のアレルギー検査で陽性反応(アレルギー反応あり)を示すことが非常に少なく、特に両方の癖があった子供はどちらか一方の子供よりアレルギーが少なかった。一方、ぜんそくや花粉症と指しゃぶりの癖には目立った関係は見られなかった。
89年以降、「皮膚の湿疹やぜんそく、アレルギーといったアトピー性の疾患が増えたのは、日常生活で病原体などに接触する機会が減ったためで、ある程度の接触は子供の免疫システムの発達に有益なのではないか」という衛生学上の仮説が提起されており、オタゴ大研究者らは今回、指しゃぶりなどの行動でその検証を試みた。(U.S. Frontline News, Inc.社提供)
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