76%が事業の海外移転検討〜英CEO、EU離脱受け

 英国の欧州連合(EU)離脱決定を受け、英企業の最高経営責任者(CEO)の4分の3が事業の海外移転を検討しているとの調査結果を、KPMGが26日公表した。
 
 ロイター通信によると、調査は売上高1億〜10億ポンド(1億3000万〜13億ドル)の英企業の最高経営責任者(CEO100人)を対象に行われ、86%が今後3年の自社の成長見通しに自信があると回答した。英経済の今後3年の先行きに自信を持っているとの回答も69%に達した。
 
 一方、76%のCEOは、国民投票で「ブレグジット(英国のEU離脱)」が決まったため本社または事業の海外移転を検討していると回答した。EU離脱後も英国への投資を促すには何が最も重要かとの質問に対しては、過半数のCEOが「通商条件が明確になること」と答えた。
 
 KPMG・UKのサイモン・コリンズ会長は「CEOの半数以上が、EU離脱後は英国での事業経営に混乱が生じると考えている。だから多くのCEOにとって、将来の混乱回避のためのさまざまな筋書きを考えることが重要になっている」と指摘した。
 
 世界最大級の保険市場を運営するロイズ保険組合のジョン・ネルソン会長は先週、英政府がEUからの正式な離脱手続きを定めたリスボン条約(EU基本条約)第50条を発動すれば直ちに一部の業務をEU(大陸)に移す用意があると述べている。(U.S. Frontline News, Inc.社提供)

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