日本政府、陸自のハッキング被害報道を否定 〜関係筋、情報流出の可能性も指摘

 日本政府高官は、陸上自衛隊の通信網がハックされたという報道内容を否定したが、専門家らのあいだでは、それが事実だと認識されている。
 
 コンピュータワールド誌によると、陸上自衛隊のコンピュータ通信網が9月にハックされていたことを防衛省と自衛隊が発見し、国家がその背後にいる攻撃だと思われ、なんらかの情報が盗まれた可能性がある。
 
 国家安全保障の世界では、サイバー空間は、陸、海、空、宇宙に続く「第五の戦場」と言われ、米国やロシア、中国、北朝鮮のあいだでサイバー戦争が何年も前から激化している。
 
 日本の防衛省や自衛隊、政府の諜報関連機関ではサイバー戦争に関する意識が他国に比べて非常に希薄で対策も甘い、と警鐘を鳴らす専門家も多い。
 
 日本の防衛省は2014年3月に、サイバー攻撃への対処能力を高めるためのサイバー防衛隊を創設し、通信状況を24時間態勢で監視しているほか、高度の分析装置を導入してきたが、中国や北挑戦のサイバー戦力にはるかに及ばないと指摘される。
 
 世界的には、政府機関や大企業へのサイバー攻撃は頻度も上がり手口も進化している。
 
 日本政府への攻撃は今後も増える一方で、早急な対応が必要となっているが、政治家や官僚の意識が弱いため、諸外国のサイバー部隊から技術的に引き離されるばかりだ、と懸念される。
 
 【http://www.computerworld.com/article/3144062/security/japanese-government-denies-report-that-its-defense-forces-were-hacked.html】(U.S. Frontline News, Inc.社提供)

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