配車サービスのウーバーが自動運転車を開発できると思うドライバーはほとんどいない、という調査結果を、データ分析のインリクス(Inrix、ワシントン州)が発表した。自動車メーカーやすでに評価が確立しているテクノロジー大手と比べて、配車サービスは将来の自動車メーカーとして想像しにくいようだ。
インリクスが5カ国のドライバー5045人に「自動運転車メーカーとして信用できるのはどんな企業か」と尋ねたところ、30%は「伝統的な自動車メーカー」と答え、20%以上が「アップル、グーグルのような企業を信頼する」と答えたが、「配車サービス企業を信頼する」と答えた人は4%しかいなかった。
自動運転車市場への参入競争は激化している。ボストン・コンサルティング・グループによると、自動車運転車市場は2035年までに770億ドルに膨れ上がる可能性がある。
インリクスのシニアエコノミスト、ボブ・ピシュー氏によると、歴史のある企業は新参の企業と手を組むことで不確実性を最小化しようとしている。提携によってさらに幅広い消費者層に存在感を示す狙いもある。ベビーブーマーは自動車メーカーを信頼する傾向が強く、年齢層が下がるに従って大手テクノロジー企業こそが自動運転車の未来を引っぱると信じている。
配車サービス企業が伝統的企業と提携することは、経験が必要とされる問題に対処する場合に助けとなる。一方で自動車メーカーが若い企業と提携することは、生まれたばかりの市場で利益を出すのに役に立つと考えられる。インリクス調査では、自動運転車が現在一般的な車と同じくらい安全、もしくはより安全と思う人が71%いたにもかかわらず、自動運転車を将来購入すると回答した人は25%にとどまった。
インリクスは、「なぜ自動運転車を購入しないのか」という理由は探っていないが、「消費者は自動運転車を配車サービスの一部として利用するつもりではないか」と分析している。(U.S. Frontline News, Inc.社提供)
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