米長官、日中対立懸念 異例言及、沈静化促す
- 2012年9月17日
- アメリカ発ニュース
【共同】来日中のパネッタ米国防長官は17日、森本敏防衛相と防衛省で会談した。会談後の共同記者会見で沖縄県・尖閣諸島をめぐる日中摩擦について「対立を懸念している。外交的手段で建設的な解決を望む」と早期沈静化を促した。米国の中立的立場も強調した。会談で森本氏は米軍輸送機オスプレイの沖縄配備で安全に配慮した運用を重ねて要請。長官は近く外務、防衛当局者による日米合同委員会で安全確保策が合意できるとの見通しを示した。
米国防責任者が日中の外交関係に公の場で懸念を示すのは異例だ。長官は会見で、尖閣に関し「日米安全保障条約に基づく義務を遂行するとの米政策は変わっていない」と述べ、条約の適用対象との従来の立場を説明。その上で「米国は、相対する主権に関する紛争にはどちらの肩も持たない。当事者が冷静に対応することだ」と、日中双方に歩み寄りを求めた。
オスプレイについて長官は「日本の防衛にとって重要だ。人道支援や日米同盟に役割を果たせる」と沖縄配備の必要性を重ねて強調し、10月運用の当初計画に変更がないとの認識を示した。同時に「地元の懸念を踏まえ安全な運用に十分配慮したい」と指摘し、安全確認後の運用開始で森本氏と一致した。
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