リーマン・ショックから4年 米経済先行き依然不透明

 【共同】証券大手リーマン・ブラザーズの経営破綻から15日で4年を迎えた。米国経済は、金融当局による三度の金融緩和で株価は回復したものの、失業率が高止まりするなど、実体経済は緩やかな回復にとどまっており、米国経済の先行きは依然として不透明だ。

 14日のニューヨーク証券取引所のダウ平均終値は1万3593.37ドル。リーマン・ブラザーズが経営破綻する直前の1万1421.99ドルに比べ約2割上昇した。特に、この1年で約2160ドル上昇。米連邦準備制度理事会(FRB)による3回にわたる金融緩和に加え、米企業業績が好調なことが背景にあり、2007年10月につけたダウ最高値(1万4164.53ドル)も視野に入った格好。ただ「過熱感もある」(市場関係者)との声もあり、株価が今後も上向くかは不透明だ。

 それに対して実体経済の回復は足踏み状態が続いている。8月の米失業率は8.1%と高止まりが続く上、住宅市場も歴史的な低迷から抜け出しつつあるが、まだリーマン・ショック前の水準には戻っていないのが現状。13日に量的緩和第3弾の実施を決めたFRBのバーナンキ議長も「(金融政策は)万能薬ではない」と指摘、米国経済の停滞に危機感を示す。

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