競技場の照明はHIDが主流〜高輝度でも準備に時間

 スポーツ競技場や屋内の大規模催事場では、高輝度放電(HID)ランプ(水銀ランプ、メタルハライドランプなどの総称)が広く使われている。

 エナジー・マネジャー・トゥデイによると、競技場の照明は、平均して屋外広告板や車道、駐車場など他の屋外照明器具よりはるかに明るいことが要求されるため、エネルギー効率が高く消費電力も少ないHIDランプが適している。

 ただし、HIDランプを消灯後に再び点灯した場合、十分な明るさに達するまでかなりの時間がかかる。2月上旬のNFLスーパーボウルで、会場となったスーパードーム(ニューオーリンズ)で照明の一部が停電した際、試合再開に時間がかかったのもこのためだ。

 エネルギー省の2012年調査によると、照明に関するエネルギー消費の17%は屋外施設が占め、屋外の消費の83%をHIDランプが占めた。

 60ワットの白熱灯が約800ルーメン(照度単位の1つ)の光を放ち、住宅や商業用照明の大半は約800〜4000ルーメンなのに対し、HIDランプは1万5000ルーメンを超えるのが特長だ。

 スーパードームでは、停電後に試合が再開するまで34分を要した。ドームではメタルハライド(ハロゲン化金属)ランプが使われている。

 HIDランプの場合、電流が突然遮断された後の再点灯にかかる時間は通常の点灯より長くなり、90%の輝度に達するまで5〜20分かかる。

 一方で、レンセラー工科大照明研究所によると、メタルハライドHIDの中には、点灯時間を1〜4分、再点灯時間を2〜8分に短縮した製品もある。

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