テレマーク、クラウドスタックに投資 〜オープン・ソースの勢力増大

 米電話サービス最大手ベライゾン(Verizon)傘下のベライゾン・テレマーク(Verizon Terremark)は、オープン・ソースの仮想化ソフトウェアであるゼン(Xen)プロジェクトとクラウドスタック(CloudStack)に投資する方針を打ち出した。

 クラウドスタックは、オープン・ソースのクラウド電算プラットフォームで、これまでに多くのIT大手が支援を表明している。

 ベライゾンがオープン・ソース・クラウド電算技術に積極的に投資するのは今回が初めてとなる。

 データ・センター・ノーレッジ誌によると、テレマークはもともと、仮想化技術最大手のVMウェア(VMWare)から投資を受けていることから、VMウェアのクラウド・プラットフォーム「ヴィクラウド(vCloud)」を基盤にした独自のパブリック・クラウド・サービスを提供している。

 そのテレマークがオープン・ソース・クラウド・プロジェクトに参加することは、米IT業界の関心を集める動きでもある。

 テレマークはその理由として、オープン・ソース・クラウドの認知度と信頼度が高まっている点を挙げる。オープン・ソースのクラウドスタックを支援することで、幅広い選択肢を顧客企業に提供できるようにする考え。

 クラウドスタックは、アイアース(IaaS=Infrastructure-as-a-Service)環境を構築するためのオペレーティング・システム(OS)的な存在。

 テレマークは、クラウドスタック開発コミュニティにすでに参加しており、ゼンに関しては開発プロジェクトに資金を投入し、諮問役員会役員としてリナックス財団(Linux Foundation)にも参画している。

 今回の投資の背景には、テレマークとシトリクス(Citrix)の親密な関係も関与している。シトリクスは、テレマークのITサービス・ポートフォリオをサポートすると同時に、以前からゼンを支援しているほか、クラウドスタックの開発元でもある。

 クラウドスタックを開発したのはクラウド・ドット・コム(Cloud.com)だが、シトリクスがクラウド・ドット・コムを買収したことで、シトリクスがクラウドスタックの開発元としてみなされている。

 テレマークは、オープン・ソース・クラウド業界に影響力を持つシトリクスの協力を得ることで、同市場の中核に食い込むことができる。

 テレマークはこれまで、連邦政府機関のようにセキュリティを重視した業界特化市場に特化していた。そのため、VMウェアの代理店のように位置づけられてきた。

 しかし、昨今ではオープン・ソース・クラウドの勢力が増し、大企業もオープン・ソース・クラウド規格を受け入れ始めていることから、テレマークはクラウドスタック・プロジェクトへの支援と参加に踏み切った。

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