マイクロソフトのSTB、未来は不透明 〜エックスボックスとの共存に課題

 マイクロソフト(Microsoft)は、動画逐次再生用のセット・トップ・ボックス(STB)を開発中と伝えられるが、その将来が不透明になりつつある。

 ウォール・ストリート・ジャーナルによると、同社のSTB開発計画では、試作品がすでに数回改良され、最新の試作品は、動作認識技術のキネクト(Kinect)とも連動し、テレビ画面でのインターネット動画再生を手振り操作できる新たなプラットフォームを視野に入れている。

 マイクロソフトのSTBは、アップル(Apple)のアップルTVやロク(Roku)のSTBと競合する新型機種として一部の関心を集めている。

 アップルがアイフォーンやアイパッド、マック、アップルTVで共通の利用者体験を確立したのと同様に、マイクロソフトも、利用者に馴染み深い操作方法をSTBにもたらすことで、動画視聴という居間の娯楽市場を牛耳ろうと狙っていると指摘される。

 ところが、マイクロソフトがSTBを本当に発売するのかどうか怪しくなってきた。

 マイクロソフト製品では、据え置き型ビデオゲーム機のエックスボックス(Xbox)が好調に売れており、居間でデジタル・コンテントにアクセスする手段としても使われている。現行機種のエックスボックス360は199ドルからの価格で販売されており、オンライン・ゲーム・サービス「エックスボックス・ライブ」を2年契約すれば99ドルの割引価格で販売されている。

 一般的に、STBはゲーム機より価格が安い。アップルTVはオンライン・サービスの契約なしで99ドル、ロクは49ドルからという価格帯。

 マイクロソフトのSTBは、より安価にエックスボックス・ライブに加入する道を拓く可能性もある一方で、エックスボックスがオンライン・サービス加入なしで99ドルといった低価格で販売されれば、STB市場と共食いする恐れが出てくる。

 マイクロソフトは、過去数年にわたってエックスボックス事業への投資を拡大し、ほかの製品との統合を進めるとともに、娯楽関連製品の名称も変更してきた。たとえば、ウィンドウズ搭載パソコン向けの音楽逐次再生サービスは、「エックスボックス・ミュージック」と呼ばれるようになっている。

 エックスボックスの最新機種は5月21日に発表される予定だ。出荷は年末となる見通しで、ソニーのプレイステーション4と激しい市場競争を展開することが確実視される。

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