低価格小型カメラの生産中止〜オリンパス、需要低下で
- 2013年5月17日
- 米国ビジネス
オリンパスは、カメラ商品で最も安い200ドル以下の小型デジカメ・ライン「Vシリーズ」の生産を停止する。高画質のカメラ機能を備えたスマートフォンや便利な写真ソフトの普及を受けて人気が低下しているため。
ウォールストリート・ジャーナルによると、同社のカメラ部門は、小型デジカメの需要低下で2013年3月期決算が赤字となった。低価格の小型デジカメは一般的にスマホと画質があまり変わらず、写真をオンラインで共有する際にも不利となっている。
スマホ向けではすでにさまざまな写真アプリケーションが提供されており、写真の編集はもちろん、フェイスブックなどのサイトへの掲載も簡単になっている。写真共有アプリ「インスタグラム」はこの2月、月間利用者が1億人を超えたと発表している。
オリンパスは今後、カメラの機種を絞り込み、レンズ交換が可能な高級モデルに力を入れる予定で、特にミラーレス1眼カメラに経営資源を集中する。同社は13年3月期、デジタル・カメラを510万台売り上げたが、14年同期は270万台に目標を下げた。
小型デジカメの販売不振は他社も同じで、キヤノンは13年第1四半期の純利益が34%減少した。同社の小沢秀樹常務取締役は昨年11月、ジャーナル紙の取材に「ほかと違う目立った機能のない低価格の小型カメラは最終的に市場から消えるだろう」と話している。
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