大麻の違法栽培、農家の脅威に〜加州セントラルバレー

 全米屈指の農業地帯であるカリフォルニア州セントラルバレーで、大麻(マリフアナ)栽培の拡大とそれに伴う暴力への懸念が高まっている。

 ウォールストリート・ジャーナルによると、加州では1996年から医療用大麻の使用が合法化された一方、近年はシエラネバダ山地一帯で大麻の違法栽培の取り締まりが強化されたため、栽培業者が平野部のセントラルバレーに押し寄せ、大麻農場を開き始めた。地元農家は、肥沃な農地が大麻栽培に奪われ、大麻をめぐる暴力が増加する事態を恐れている。

 フレズノ市郊外で80エーカーの農地に桃やブドウなどを栽培しているデニス・シモニアン氏(70)は、「ここは紛争地帯だよ」と話す。隣接する80エーカーで3年前から大麻栽培が始まったが、報復を恐れて当局には報告していなかった。シモニアン氏の農場で働く労働者は、隣の農場に武装警備員がいたり、大麻泥棒が氏の農場内を逃げて行くのを見たという。この大麻農場は昨年10月、フレズノ郡保安官事務所の家宅捜索を受けた。

 多くの州で大麻規制が緩和されたことで、大麻の国内生産量は数十年間市場を支配してきたメキシコ産大麻の輸入量を追い抜いた。連邦法では依然として使用や栽培が規制されているが、カリフォルニアでは医師の承認を条件に個人が最高99株まで大麻を栽培できる。

 フレズノ郡保安官事務所は今年、すでに343カ所の大麻農場を確認している。2009年の確認数は通年で72カ所だった。処分した大麻の株数も、既に03年の5倍を超える13万6000株に上っている。

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