おむつ代が家計を圧迫〜貧困世帯の3割が「足りない」

 赤ちゃんのおむつ代が、低所得世帯の家計に重くのしかかっている。

 ロサンゼルス・タイムズによると、貧しい親に対する公的支援には、医療はメディケイド、住居は公営住宅、食料はWICなどの制度があるが、おむつの支援は少ない。このため親が食事を我慢したり、仕方なく盗んで逮捕されることもある。

 子供のおむつ代には週平均18ドルが必要だが、年間1万5080ドルの最低賃金で暮らす母子家庭にとっては収入の6%以上に相当する。低所得世帯の多くは、コストコやターゲットといった量販店で安いおむつを大量に購入することができず、布おむつにしてもコインランドリー通いが増えて相当の費用がかかる。

 コネティカット州ニューヘブンで実施された調査では、母親の27.5%が「おむつが足りず、好きなだけ頻繁に交換できない」と答え、ソーシャルサービス、友人、親族などに頼ったり、おむつを当てている時間を引き延ばしたりしていた。

 もっとおむつが必要という人は、黒人や白人よりもラティーノ(中南米系)に多かった。45歳以上の女性にも多く、孫の世話をしていると考えられる。さらに、ストレスや悲しみ、心の傷にうまく対応できないという女性では、おむつが必要という割合がほぼ2倍に上った。

 おむつが汚れてむずかる赤ん坊をなあやすことは難しく、親子の結び付きや産後うつへの対応力にも影響する。約8%の女性は、おむつが足りない時は交換回数を減らすと答えており、汚れた場合は大便だけトイレに流し、また当てるという方法でしのぐ母親も多いが、衛生上問題が多い。

 一方、ほとんどの託児所では自前のおむつが必要になるため、おむつがなければ子供をデイケアに出せず、親は仕事や学校に行けなくなる。連邦議会では2011年、託児所を利用したい家庭に公的資金を使っておむつ代を援助する法案が提出されたが否決されたため、今のところ貧しい母親が頼れるのは、ナショナル・ダイパー・バンク・ネットワークといった民間団体に限られている。

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