購入縮小で金融に不必要な引き締め FOMC議事録
- 2013年10月9日
- アメリカ発ニュース
【共同】米連邦準備制度理事会(FRB)が9日公表した9月17-18日開催分の連邦公開市場委員会(FOMC)の議事録によると、政策決定の投票権を持つメンバーを含めた出席者の多くが、量的緩和第3弾(QE3)について「今回の会合で資産購入規模の縮小を決めれば金融環境を、一段と不必要に引き締めることになる」と述べ、金利上昇傾向への懸念が縮小決定を見送った一因だったことが分かった。
出席者のうち数人は金融市場では縮小決定の観測が支配的だとして、縮小見送りを決めるに当たっては「合理的な説明を明確に伝達する必要がある」と強調した。量的緩和第3弾(QE3)の規模縮小の手順を取り上げて「住宅ローン担保証券(MBS)は削減せず、購入縮小は当初米国債だけが望ましい」との考えを示した出席者もおり、金利上昇によってやや勢いが鈍った住宅市場の回復支援を続けるべきだとの考え方も示された。量的緩和第3弾(QE3)の規模縮小に傾いていた出席者の大半が「購入縮小を慎重に進める意図を示すためには、比較的小幅な削減が望ましい」と述べ、購入縮小を徐々に進める方針であることを説明すべきだとした。
政策決定の投票権を持つメンバーのうち数人は、資産購入縮小見送りを決めた判断は「比較的際どかった」と述べ、最終的に政策決定に賛成した投票メンバーでも、かなり慎重に判断したことが分かった。インフレ率が低いことや経済データがまちまちであること、連邦政府機関の一部閉鎖や連邦債務の上限引き上げ問題をめぐる先行き懸念を考慮して「景気回復が持続する見通しが確認できるさらなる証拠を待つのが望ましい」としたメンバーがいた。
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