「私は正統な大統領」 モルシ被告、裁判を否定

 【共同】エジプトの大統領宮殿周辺で昨年12月に起きたデモ隊同士の衝突で、殺人を扇動した罪に問われた前大統領ムハンマド・モルシ被告(62)らの初公判が4日、首都カイロ郊外の警察学校で開かれた。中東の衛星テレビ、アルジャジーラによると、前大統領は「あなたに私たちを裁くことはできない。私は正統な大統領だ」と主張した。次回期日は来年1月8日。

 モルシ前大統領が公の場に姿を見せるのは7月3日のクーデター以来、初めて。裁判の効力を真っ向から否定したことで、前大統領の出身母体イスラム組織ムスリム同胞団と、同胞団を弾圧する軍主導の暫定政権の対立に拍車がかかりそうだ。

 初公判は同胞団幹部ら14被告と共に行われた。国営メディアによると、前大統領はヘリコプターで到着。前大統領を含む被告らがクーデターを主導した軍を批判するスローガンを叫んだため、審理が一時中断した。

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