雨の日に備えソーラー蓄電〜リチウムイオン電池を住宅用に
- 2013年11月7日
- 米国ビジネス
常に得られるとは限らない太陽光に依存する住宅用ソーラー発電の欠点を補うため、つくった電気をリチウムイオン電池にためておく「ソーラー蓄電」が注目されている。電気自動車(EV)メーカーのテスラや中国の比亜迪汽車(BYD)、独自動車部品・工具大手ボッシュなどが現在、専用のリチウムイオン電池を開発している。
フォーチュン誌によると、リチウムイオン電池は停電しても1〜2日は持ちこたえられるのが利点。変動料金制でピーク時の電気代が高い地域なら、安い時間帯に蓄えた電力を高い時間帯に使うこともできる。
電力会社にとっても、リチウムイオン電池を大量に備えておけば、ソーラー特有の断続性によって送電網から大量の電気が出入りする事態を防ぐことができ、代替エネルギー発電と送電網を円滑につなげられる。
カリフォルニア州では10月、電力会社が2020年までに1.3ギガワット分の再生エネルギー蓄電能力を備えるよう義務付けられたことでソーラー蓄電の重要性が高まった。
しかし、ソーラー蓄電には費用が高いという難点がある。BYDが販売するシステムは、容量に応じて3000ドルから1万ドルかかる。また、米国では欧州のような蓄電向けの補助金がない。
それでも、長期的には技術が改良されてコストが下がり、電池生産量が増えると期待する専門家が増えている。ラックス・リサーチによると、ソーラー蓄電の世界市場は、需要の高い日本とドイツにけん引されて2013年の2億ドル未満から18年には28億ドルに達する見通しだ。
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