モデルS、衝突後に火災〜3件目、当局の調査望む声も

 テネシー州スマーナで6日、テスラ・モーターズ製の高級電気自動車(EV)「モデルS」が走行中に金属片と接触した後、出火する事故があった。モデルSでは同様の火災が10月以降これで3件となり、運輸当局の調査を望む声が出ている。

 ブルームバーグ通信によると、今回の火災はスマーナの高速道路で発生した。州高速道路警察の調べでは、6日の午後1時30分ごろ、走行中のモデルSが路上に落ちていた牽引用の金具(ヒッチ)に接触し、車台が破損して出火、ドライバーは路肩に駐車して車を降り、けがはなかった。

 テスラの広報は「火災は接触事故の後に起きており、いきなり発生したわけではない。詳しい状況を知るため当社の調査班がテネシーに向かっている。詳細が分かり次第発表する」と話した。

 最初のモデルSの火災は、10月1日にシアトルで発生した。車が路上に落ちていた金属の物体にぶつかり、衝撃でパッテリーパックを保護する金属板に穴が開いたことが原因で、この時は運輸省道路交通安全局(NHTSA)は「車には欠陥がなかった」と結論づけた。2件目は、同じ月にメキシコのメリダで、車がロータリー交差点を突っ切ってコンクリートの壁や木に激突した後に起きた。いずれも運転手にけがはなかった。

 3件目の発生を受けて、民間団体「自動車安全センター」(CAS、ワシントンDC)のクラレンス・ディトロー代表は7日、「道路交通安全局(NHTSA)は当然、調査に乗り出すべきだ」と話した。

 NHTSAの広報は今回の火災について、eメールで「事故を調査している地元の当局に問い合わせた上で、NHTSAが行動を起こすべき問題があるかどうかを判断する」と回答した。

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