米国にディスプレイ工場〜ホンハイが建設を検討
- 2014年1月27日
- 米国ビジネス
台湾の電子機器受託生産大手ホンハイ・プレシジョン(鴻海精密工業)が、米国でのディスプレイ工場建設を検討していることが分かった。
同社は中国のフォックスコン(富士康)を傘下に持ち、アップルなどの国際IT企業向けに「アイフォン」や「アイパッド」を含む電子機器を生産している。ウォールストリート・ジャーナルによると、テリー・ゴウ会長は26日、多額の資金を要するハイテク商品の生産を最大市場の米国に移す同社の計画に触れ、「数年以内に米国におけるオートメーション、ソフトウェア、テクノロジー・イノベーションが当社にとって重要な焦点になる」と述べた。
受託生産の伸びが鈍る中、同社は新しい成長戦略を模索しており、ソフトウェア開発や通信サービス事業の推進、自社ブランドのモバイル・アクセサリー販売といった小売り事業の拡大も進めている。同社は昨年11月にも、ペンシルベニア州の製造・研究施設に4000万ドルを投じる可能性をほのめかしていたが、ゴウ会長は今回、60インチ以上の液晶画面を生産できる先進的なパネル工場を米国に建設する可能性を検討していることを明らかにした。
現在、アジアから米国への大型テレビ・スクリーン輸送は困難だという。同社は12年に日本の堺市にあるシャープの先進パネル工場の50%を買収しており、ゴウ会長は「ディスプレイは、スマートフォン、タブレット、TVなどあらゆる商品にとって重要な部品であるため、投資を続ける」と話した。
ホンハイは、医療、自動車、環境関連商品などにも事業を拡張しており、すでにテスラ・モーターズ向けディスプレイ生産を行っているが、新たにBMWやアウディと大きなプロジェクトを計画しているという。
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