中国がEVの大市場に〜テスラCEOが予想
- 2014年1月24日
- 米国ビジネス
電気自動車(EV)メーカーのテスラ・モーターズ(カリフォルニア州)はこのほど、同社ウェブサイトで中国市場への参入計画を発表した。イーロン・マスク最高経営責任者(CEO)は「中国は同社にとって最大の市場になる可能性もある」との見解を示した。
クリスチャン・サイエンス・モニターによると、中国で販売するのは85キロワット時(kwh)のバッテリーを搭載した「モデルS」で、米国での基本価格は8万ドル。中国ではこれに輸送費3600ドル、関税1万9000ドル、付加価値税(VAT)1万7700ドルなどが加わるため、最終的に12万1000ドルにもなる。
にもかかわらず、テスラは「他社のモデルより安すぎて消費者から疑念を持たれるのではないか」(同社ブログ)と心配している。中国では自動車メーカーの多くが価格をかなりつり上げており、米国の2倍で売ることも多いからだ。
マスクCEOはブルームバーグ通信に「お客から大金をむしり取るのは長期的に良い戦略ではない」と語り、価格はできるだけ公正に設定する考えを示した。多額を上乗せしないことを「大ばか」(マスク氏)と呼ぶ向きもあるが、アナリストの中には「予想以下という印象を与える価格なら富裕層を引きつけられる可能性がある」との声もある。
マスク氏は「少なくとも中国はテスラにとって米国に次ぐ第2の市場となり、それを上回る可能性もある」と見込んでおり、長期的には、関税を省いて利益率を上げるため中国に工場を建設する可能性も検討しているという。
この記事が気に入りましたか?
US FrontLineは毎日アメリカの最新情報を日本語でお届けします
最近のニュース速報
-
インフルエンサーとブランドをつなぐプラットフォームで台頭 〜 ショップマイ、1850万ドルを調達
-
シンケイ・システムス、魚の活け締め技法を機械化 〜 完成に接近、鮮魚流通網に革新をもたらす可能性
-
ドキュサイン、インテリジェント契約管理サービスを発表 〜 電子署名ソリューション以外に事業を拡大
-
2024年4月29日 アメリカ発ニュース, ハイテク情報, 米国ビジネス
米商務省、TSMCのアリゾナ工場への投資を提案 〜 米中緊張悪化を背景にチップの国産化に重点
-
ディープフェイク、金融サービス業界をいよいよ標的に 〜 生成人工知能による音声模倣で詐欺急増は必至
-
2024年4月25日 アメリカ発ニュース, 米国ビジネス, 自動車関連
広告嫌いのテスラが一転、積極展開
-
ビットコイン半減は価格にいかに影響するのか 〜 最高値更新から乱高下、次の半減期が目前に
-
2024年4月22日 アメリカ発ニュース, 米国ビジネス, 自動車関連
ボルティモアの橋崩落、輸出・小売業者に影響
-
米国のMBA課程、人工知能分野の教育を積極化 〜 会社で求められる技能に学生側も関心を強める
-
2024年4月18日 アメリカ発ニュース, 米国ビジネス, 自動車関連
テスラ、急速充電網を開放~EV普及の節目となるか