小児用肺炎球菌ワクチン、高齢者にも効果

 ファイザーの大ヒット製品である小児用肺炎球菌結合型ワクチン「プレベナー13」が、高齢患者の肺炎予防でも効果を発揮することが、大規模な臨床試験で立証された。

 ニューヨーク・タイムズによると、プレベナー13は、13の肺炎球菌血清型に起因する市中肺炎(CAP)を予防する。CAPは子供の耳の感染症や肺炎、致命的な血流感染につながる。ファイザーはこのほど、65歳以上の約8万5000人を対象に同ワクチンを使ったCAPの大規模臨床試験(CAPiTA)を実施し、各評価項目で当初の目標を達成した。

 ファイザーによると、ワクチンを接種した人はそうでない人と比べ、肺炎を発症する割合が約46%、血流感染など侵襲性肺炎球菌疾患(IPD)の発症率は約75%低かった。

 2009年に発売されたプレベナー13は年間40億ドルを売り上げ、現在120カ国以上で販売されている。米国では生後6週間から17歳の未成年、50歳以上の成人に対する接種が承認されている。11年に食品医薬品局(FDA)が、予防の有効性を立証する大規模試験の実施を条件に65歳以上への拡大を承認していた。

 臨床試験結果の詳細は、12日にインドで開催された肺炎球菌・肺炎球菌感染症国際シンポジウム(ISPPD)で報告された。

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