クアルコム、家庭内無線通信で商機を狙う 〜 混雑を解消する半導体に注力

 家庭内無線通信は機器やサービスの普及によって非常に混雑しつつあるため、クアルコム(Qualcomm)は、屋外の携帯電話通信網を制御するような方法によってそれを解消することで大きな事業につなげようと狙っている。

 ニューヨーク・タイムズによると、家庭内だけでなく喫茶店やオフィスのなかの無線通信は非常に混雑しているため、技術業界では新種のワイファイ・アンテナに関する業界標準を設けており、クアルコムはそれに対応する最新型の「複数利用者ミモ(Multi-user MIMO)」という室内アンテナを発表した。

 ミモ((multiple-input and multiple-output)とは、送信機と受信機の両方が複数のアンテナを使うことで、限定的空間における無線通信の混雑を解消して通信の質を高める方法。

 クアルコムの幹部によると、ミモ技術を採用した携帯機器やアンテナは2015年まで市場に出回る見込みはない。したがって、今回の発表は異例の早期と言える。

 それと同時に、クアルコムが携帯機器とアンテナの両方に向けたミモ対応半導体製品に大きな商機を見出し、それに向けた準備にかなり注力していることを顕著に示す動きだ。

この記事が気に入りましたか?

US FrontLineは毎日アメリカの最新情報を日本語でお届けします

最近のニュース速報

アメリカの移民法・ビザ
アメリカから日本への帰国
アメリカのビジネス
アメリカの人材採用

注目の記事

  1. 今年、UCを卒業するニナは大学で上級の日本語クラスを取っていた。どんな授業内容か、課題には...
  2. ニューヨーク風景 アメリカにある程度、あるいは長年住んでいる人なら分かると思うが、外国である...
  3. 広大な「バッファロー狩りの断崖」。かつて壮絶な狩猟が行われていたことが想像できないほど、 現在は穏...
  4. ©Kevin Baird/Flickr LOHASの聖地 Boulder, Colorad...
  5. アメリカ在住者で子どもがいる方なら「イマージョンプログラム」という言葉を聞いたことがあるか...
  6. 2024年2月9日

    劣化する命、育つ命
    フローレンス 誰もが年を取る。アンチエイジングに積極的に取り組まれている方はそれなりの成果が...
  7. 長さ8キロ、幅1キロの面積を持つミグアシャ国立公園は、脊椎動物の化石が埋まった岩層を保護するために...
  8. 本稿は、特に日系企業で1年を通して米国に滞在する駐在員が連邦税務申告書「Form 1040...
ページ上部へ戻る