クアルコム、家庭内無線通信で商機を狙う 〜 混雑を解消する半導体に注力

 家庭内無線通信は機器やサービスの普及によって非常に混雑しつつあるため、クアルコム(Qualcomm)は、屋外の携帯電話通信網を制御するような方法によってそれを解消することで大きな事業につなげようと狙っている。

 ニューヨーク・タイムズによると、家庭内だけでなく喫茶店やオフィスのなかの無線通信は非常に混雑しているため、技術業界では新種のワイファイ・アンテナに関する業界標準を設けており、クアルコムはそれに対応する最新型の「複数利用者ミモ(Multi-user MIMO)」という室内アンテナを発表した。

 ミモ((multiple-input and multiple-output)とは、送信機と受信機の両方が複数のアンテナを使うことで、限定的空間における無線通信の混雑を解消して通信の質を高める方法。

 クアルコムの幹部によると、ミモ技術を採用した携帯機器やアンテナは2015年まで市場に出回る見込みはない。したがって、今回の発表は異例の早期と言える。

 それと同時に、クアルコムが携帯機器とアンテナの両方に向けたミモ対応半導体製品に大きな商機を見出し、それに向けた準備にかなり注力していることを顕著に示す動きだ。

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