ソーラーシティ、サイレボを買収〜NY州に大規模パネル工場建設

　太陽光発電設置業者のソーラーシティ（SolarCity、カリフォルニア州）は17日までに、太陽電池パネル製造のサイレボ（Silevo、同）を買収することで同社と合意した。

　ニューヨーク・タイムズによると、ソーラーシティはサイレボの買収に合わせて、ニューヨーク州バファローに世界最大規模のソーラー・モジュール製造工場を建設する計画を明らかにした。

　ソーラー・パネル生産に乗り出した新興企業の多くが挫折する中、ソーラーシティーはサイレボ買収と大規模工場の建設を通じてソーラー発電設備の販売価格を化石燃料より安くしたい考え。サイレボにはエネルギー変換効率の高いパネルを低コストで製造する能力があるという。

　パネル設置からパネル製造に事業を広げるソーラーシティは、サイレボの株式取得に２億ドル以上を投じる計画。さらには、パネル市場を先導する中国企業に対抗するため、サイレボがバファローで計画していた工場の規模を３倍に拡大する。

　ソーラーシティの会長で、電気自動車メーカーのテスラ・モーターズを率いるイーロン・マスク氏は、「この計画を実現しなければ、長期的に事業拡張で必要なソーラー・パネルを入手できなくなる恐れがあった」と説明した。「比較的ベーシックなパネルは大量生産が可能でも、最先端のパネルではそれがかなわなかったので、２つを組み合わせる必要があった」とも語った。

　中国企業は、政府の手厚い経済支援と規模の利点を武器にパネルの価格を抑えている。ソーラーシティの共同創業者ピーター・リーブ氏はバファロー工場について、製造や輸送面での効率性と、ナイアガラの滝を利用した低コストの水力発電を合わせれば国内の高い人件費を相殺できると述べた。

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