クライスラーのジープ修理に遅れ〜運輸当局が説明求める

 ジープ・ブランド車の燃料タンクに出火の恐れがある問題で、連邦運輸当局は製造元のフィアット・クライスラーに対し、リコール(回収・無償修理)対象車156万台の修理が遅れていることへの説明を求めている。

 ウォールストリート・ジャーナルによると、フィアット・クライスラーは1年前、運輸省交通安全局(NHTSA)との間で、追突された場合に燃料タンクを保護するため、後部バンパー下にトレーラー・ヒッチを装着するという内容のリコールの実施で合意した。ところが同社はこの4月、修理に必要な部品が8月まで確保できないと発表した。

 このためNHTSAは2日、同社取締役に電話で説明を求めた。NHTSAは、現在の生産ペースだとサプライヤー(部品業者)がリコール台数分のヒッチを製造するには4年以上かかるとみている。

 ヒッチを製造するサプライヤーは1社だが、フィアット・クライスラーは今年に入り、新たに複数のサプライヤーとヒッチ納入で交渉していることを明らかにした。

 政府はこれまで、1993年〜98年型「グランド・チェロキー」と2002〜07年型「リバティ」の両スポーツ多目的車(SUV)が絡む追突事故で起きた火災が原因で、計51人が死亡したことを確認している。

 民間団体である自動車安全センター(CAS)のクラレンス・ディトロウ代表は2日、リコール発表後にも、タンク関連の火災で少なくとも4人が死亡、2人が重傷を負っていると指摘した。

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