HP、提携によって装着型端末事業に着手 〜 独自ブランド製品を開発せず

 ヒューレット・パッカード(HP)は身体装着型端末事業について、社内開発するのではなく、提携企業との協力体制で取り組む戦略を打ち出した。

 コンピュータワールドによると、HPは、身体装着型端末製品を製造する提携企業群に技術を提供し、独自ブランドの製品を自らは開発しない。提携先との共同ブランドとなるのか、あるいは提携先の単独ブランドになるのかは不明。

 ギルト・ドット・コム(Gilt.com)が出したマイケル・バスティアン・スマートウォッチ(Michael Bastian Smartwatch)のような事業になる可能性が高いと言える。

 同スマートウォッチは、ファッショ・デザイナーのマイケル・バスティアン氏がデザインし、HPがソフトウェアを提供し、利用者インターフェイスとアプリケーションを設計した。

 関係筋によると、HPは、ファッション業界で存在感と影響力のあるデザイン専門家や会社と提携し、技術以外を任せることで、「スマートな身体装着型製品」の開発に参加するという手法を気に入っているという。

 HPの取り組みは、現時点では、冒険的な試みの域から出るものではなく、独自の製品や戦略についてHPは沈黙を守っている。

 テクナリシス・リサーチのボブ・オドーネル氏は、市場がいまだ確立されていない身体装着型端末製品において、どのような技術や設計、機能が成功するのかHPでは精査中であり、それを見極められるまで業務提携によって市場動向を観察するというのがHPの姿勢だと指摘する。

 実際、ファッション性の強い身体装着型端末の外観を設計することはHPには未知の領域だ。そのため、ソフトウェア技術やハードウェア機能、アプリケーション、インターフェイスといったIT面で協力することで、同市場への本格進出の現実性を探っているとみられる。

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