IBM、富士フイルムからテープを調達 〜 高性能の文書保存メディア用に

 IBMは10月初めに、新たなテープ・ドライブ製品のTS1150を発表した。同製品は、10TB(テラバイト)の非圧縮型テープ群に対応し、1秒あたり360MB(メガバイト)のデータを転送できる。前機種の1秒あたり250MBに比べて格段に速くなった。

 TS1150は10月24日に最初に出荷されており、11月21日から本格的に出荷される予定だ。

 米国富士フイルム・レコーディング・メディア(Fujifilm Recording Media U.S.A.)はそれを受けて、TS1150向けにテープ・メディアをIBMに供給することを28日に発表した。

 インフォスター誌によると、富士フイルムは、IBM3592アドバンスト・データ・カートリッジ・タイプD(Advanced Data Cartridge Type D)という製品名でTS1150向けテープを生産する計画だ。

 富士フイルムは、耐久性の強い高性能の大企業向け文書保存用テープ・メディアの素材であるバリウム・フェライト(Barium-Ferrite=BaFe)粒子技術の大手。

 富士フイルムは、BaFe技術基盤の製造加工について、保存ノイズを低減し、より高い周波数によって、ほかの金属素材に比べて全般的に高性能の利点があると説明した。

 同社はまた、IBMに納品するテープ・メディアについて、ナノキュービック(NANOCUBIC)技術を使うことにより「BaFe粒子で一様に塗布することできわめてスムーズかつ薄い磁気層を実現し、表面の波や厚みの違いを排除できる」高品質性を強調した。

 両社の契約内容は明らかにされていない。

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