新規設置容量の1/3はソーラー〜低価格や新ローンで急増

 2014年1〜9月に国内で新しく設置された発電施設の合計最大出力(設置容量)の36%をソーラー発電が占めることが、太陽エネルギー産業協会(SEIA)の最新統計で分かった。

 ギガオムによると、前年同期のソーラー構成比は29%、12年は9.6%だった。ソーラー発電は、既存施設を含めた累計設置容量の中ではまだ1%以下だが、近年急速に拡大している。

 その背景には、ソーラー・パネルの価格が過去最低水準に低下していることや新種のローンの登場などがあり、住宅や商業ビルの屋上へのパネル設置が促進されているほか、電力会社への売電を目的に砂漠に建設される大規模な地上ソーラー発電事業の資金確保にも寄与している。

 7〜9月期はソーラー・パネルの新規設置容量が前年同期比41%増の1.35ギガワット(GW)と過去2番目の量に上り、これによってパネルの累計設置容量は16.1GWとなった。鏡を使って集光する太陽熱エネルギー発電の累計設置容量は1.4GW。

 カリフォルニア、アリゾナ、ネバダでは、市場の動きだけでなく州や連邦の助成制度もソーラー発電の設置を促進している。ただ、カリフォルニアなどの制度はソーラー業界の成長に伴い段階的に廃止される計画で、環境対応型発電に30%の税控除を認める連邦の投資税控除(ITC)も17年に期限が切れる。

 ソーラー業界はこの影響を懸念しており、業界専門家は「16年以降にITCが更新されない場合、業界の成長は17年から減速するが、20年頃から再び加速する可能性がある」と見ている。

この記事が気に入りましたか?

US FrontLineは毎日アメリカの最新情報を日本語でお届けします

最近のニュース速報

アメリカの移民法・ビザ
アメリカから日本への帰国
アメリカのビジネス
アメリカの人材採用

注目の記事

  1. 今年、UCを卒業するニナは大学で上級の日本語クラスを取っていた。どんな授業内容か、課題には...
  2. ニューヨーク風景 アメリカにある程度、あるいは長年住んでいる人なら分かると思うが、外国である...
  3. 広大な「バッファロー狩りの断崖」。かつて壮絶な狩猟が行われていたことが想像できないほど、 現在は穏...
  4. ©Kevin Baird/Flickr LOHASの聖地 Boulder, Colorad...
  5. アメリカ在住者で子どもがいる方なら「イマージョンプログラム」という言葉を聞いたことがあるか...
  6. 2024年2月9日

    劣化する命、育つ命
    フローレンス 誰もが年を取る。アンチエイジングに積極的に取り組まれている方はそれなりの成果が...
  7. 長さ8キロ、幅1キロの面積を持つミグアシャ国立公園は、脊椎動物の化石が埋まった岩層を保護するために...
  8. 本稿は、特に日系企業で1年を通して米国に滞在する駐在員が連邦税務申告書「Form 1040...
ページ上部へ戻る