新規設置容量の1/3はソーラー〜低価格や新ローンで急増
- 2014年12月16日
- 米国ビジネス
2014年1〜9月に国内で新しく設置された発電施設の合計最大出力(設置容量)の36%をソーラー発電が占めることが、太陽エネルギー産業協会(SEIA)の最新統計で分かった。
ギガオムによると、前年同期のソーラー構成比は29%、12年は9.6%だった。ソーラー発電は、既存施設を含めた累計設置容量の中ではまだ1%以下だが、近年急速に拡大している。
その背景には、ソーラー・パネルの価格が過去最低水準に低下していることや新種のローンの登場などがあり、住宅や商業ビルの屋上へのパネル設置が促進されているほか、電力会社への売電を目的に砂漠に建設される大規模な地上ソーラー発電事業の資金確保にも寄与している。
7〜9月期はソーラー・パネルの新規設置容量が前年同期比41%増の1.35ギガワット(GW)と過去2番目の量に上り、これによってパネルの累計設置容量は16.1GWとなった。鏡を使って集光する太陽熱エネルギー発電の累計設置容量は1.4GW。
カリフォルニア、アリゾナ、ネバダでは、市場の動きだけでなく州や連邦の助成制度もソーラー発電の設置を促進している。ただ、カリフォルニアなどの制度はソーラー業界の成長に伴い段階的に廃止される計画で、環境対応型発電に30%の税控除を認める連邦の投資税控除(ITC)も17年に期限が切れる。
ソーラー業界はこの影響を懸念しており、業界専門家は「16年以降にITCが更新されない場合、業界の成長は17年から減速するが、20年頃から再び加速する可能性がある」と見ている。
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