「一番搾り」は日本製と欺く〜アンハイザー、虚偽広告で購入者に返金
- 2015年1月12日
- 米国ビジネス
米国内で販売される「キリン一番搾り(Kirin Ichiban)」が日本製かのようなラベル表示で消費者を欺いたとして、フロリダ州マイアミの住民2人が販売元のアンハイザー・ブッシュに返金を求めていた裁判で、同州裁判所はこのほど原告の主張を認め、アンハイザーに対して購入者1人当たりで最高50ドルを払い戻すよう命じた。
ABCニュースによると、払い戻しは2009年10月25日から14年12月17日までの間にKirin Ichibanと「Kirin Light」を購入した人が対象で、12オンス瓶または缶の6本入りに対して50セントか12本入りに対して1ドル、あるいは1瓶・1缶ごとに10セントを払い戻す。レシートで購入を証明できる人は50ドルまで、レシートがなくても12ドルまでの受け取りが可能。ただし郵送またはオンライン(https://www.kirinbeersettlement.com/Home.aspx)での申請が必要で、締め切りは15年6月15日(当日消印有効)。
一番搾りは1996年以降、アンハイザーがキリンからライセンスを取得して国内で生産を始めた。06年以降はマーケティングも展開している。
瓶の一番搾りは、裏ラベルに小さな文字で「カリフォルニア州ロサンゼルスとバージニア州ウィリアムズバーグで、キリンの厳格な監督を受けながらアンハイザー・ブッシュが醸造」と印刷されている。しかし原告は、箱に表示されている「imported」や「Japan’s prime brew」の表現が、日本で製造したビールを米国に輸入しているかのような誤解を与え、購入者は箱から瓶を抜き取ってみないと生産地を知ることができないと主張した。
アンハイザーはこのほか、独ビール・ブランド「Beck(ベック)」でも同様の訴訟を起こされている。
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