SAP、二つの分析ツールを市場投入 〜 大規模データ向けと中小企業向けに

 SAPは11日、企業向けの新しい分析ツールを二つ発表した。

 コンピュータワールドによると、一つは「SAP予想分析(Predictive Analytics)」の第二版(バージョン2.0)で、モノのインターネット(IoT=Intetnet of Things)のような大量データの分析を目的としたもの。もう一つは「SAPルミラ(Lumira)」の「エッジ(Edge)」版で、おもに中小企業を対象としている。

 SAP予想分析2.0は、SAPの予測分析ソフトウェアの機能と「インフィニットインサイト(InfiniteInsight)」スイートの分析ツールを組み合わせたもので、大量のデータから傾向や形式を発見するのに役立つ。

 「データ源や検知器が増え、行動可能の情報に対する需要も高まっていることから、予測分析に対するアクセスを拡大する必要があった」「SAP予想分析は、スキルがあまりない人でも複雑な予測分析をできるようにするために設計されている」と、SAPの分析技術担当上席副社長クレメンス・プランドル氏は説明する。

 SAP予想分析2.0には、データの準備、視覚化、スコア化、モデル化、通信網分析の新機能が追加された。バッチ処理ではなくリアル・タイム予測が可能になった。詐欺行為の検出やリスク緩和、売り上げ最適化、顧客留保といった目的に役立てることができる。

 一方、ルミラのエッジ版は、実装が簡単なデータ視覚化ツール・セットで、ブラウザー内で視覚化を作成、編集、共有できるようにする。利用者管理ツールが含まれているため、データ視覚化に際してのセキュリティー管理も可能だ。

 それら二つのツールは発表と同時に出荷された。価格は発表されていない。

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