円安後押し、利益2割増 石油関連悪化で伸び悩みも
- 2015年5月1日
- 日本発ニュース
【共同】発表が本格化している大手企業の2015年3月期決算で、経常利益の合計が前期に比べて2割弱の増益で推移していることが1日、SMBC日興証券の集計で明らかになった。円安が後押しした製造業の好業績が利益を押し上げた一方、原油安が打撃となった石油関連企業の業績は悪化する見通し。最終的な増益率は伸び悩みそうだ。
東京証券取引所第1部に上場する金融を除いた3月期決算企業で、4月30日までに発表を終えた268社(全体の21.2%)の数値をまとめた結果、経常利益は17.9%増だった。急激な円安進行と消費税増税前の駆け込み需要の効果で40.6%増だった14年3月期には届かない。円安効果は先細りしており16年3月期は縮小する見通しだ。
15年3月期について、製造業の多くは円安で円建ての海外収益が膨らんだ。電機は35.7%増で、三菱電機や日本電産は売上高、純利益ともに過去最高を更新した。原油安が原材料費の低下につながった化学や鉄鋼も大幅増益となった。
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