赤外線でがん細胞を攻撃 NIHで臨床試験へ

 【共同】米国立衛生研究所(NIH)の小林久隆主任研究員は5日、近赤外線を使った舌がんや咽頭がんなどの新たな治療法の臨床試験を、大学と共同で始めることを明らかにした。新薬として承認を目指すバイオベンチャーも参加し、3~4年後の実用化を目指す。

 がん細胞の表面に結合しやすい抗体に、特定の波長の光で活性化する化学物質をつなげた薬剤を開発。患部に薬剤を注射した後、近赤外線を当ててがん細胞だけを壊すことを目指す。正常な組織を傷つけないため副作用が少ないと期待され、マウス実験で高い治療効果が示されている。

 食品医薬品局(FDA)が4月29日に人での安全性と効果を確かめる臨床試験を承認。ミネソタ大やピッツバーグ大と共同で、患部が体の表面に近い頭頸部扁平上皮がんの難治性の患者20人前後を対象に、近赤外線の強さに応じたがんの縮小効果などを調べる。

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