コネクテッドカーはサイバー攻撃の標的になるか

 技術革新が進むコネクテッドカーを標的にしたサイバー犯罪のリスクが議論されている。

 クレインズ・デトロイト・ビジネスによると、2013年には専門家2人がラップトップを用いて車の電子システムに進入し、遠隔操作でブレーキや計器盤表示など各種機能の「乗っ取り」に成功した。国防高等研究計画局(DARPA)はこの実験を受けて調査した結果、車のコントロール・エリア・ネットワーク(CANバス)が、アンドロイドOSを搭載したスマートフォンと同期化されたブルートゥースやマルウェア、悪意あるCDファイルからアクセスが可能であると警告した。

 ハッカーはこのほか、端末の充電などに使用するUSBポートのほか、タイヤの空気圧を計測する際に活用する短距離無線など多種多様なインターフェースを介して車両にダメージを与えることができる。

 専門家は特に、車両の大半に採用されているテレマティクス・システムを標的とした犯罪を懸念している。

 エド・マーキー上院議員は2月、米自動車メーカー3社の協力を受けてまとめた調査報告書を公表した。このうち1社は、第三者が開発したアンドロイド端末用アプリが、ブルートゥースを通じて車両とやり取りできることを発見した。メーカーはこれを受け、グーグル・プレイ・ストアから件のアプリを削除した。このほか、車載コンピュータを再プログラミングすることでエンジンの性能を高める試みも成功したという。

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