ダウ・ケミカル、ドローンで安全対策 〜 危険な検査業務から作業員を解放

 米化学大手のダウ・ケミカル(Dow Chemical、ミシガン州拠点)は、生産施設での危険な仕事を作業員に代わって小型無人飛行機(ドローン)で対応する計画を進めている。

 マニュファクチャリング・ビジネス・テクノロジー誌によると、ダウ・ケミカルは、米連邦航空局(FAA)がドローンの商用利用禁止に例外を認めた試験運用を許可された約250社の一社だ。

 ダウ・ケミカルは、たとえば、作業員が高所に上って検査する業務について、ドローンにビデオカメラを取り付けて飛ばす計画だ。

 業界専門家らも、華氏2000度の煙突に上る作業員が直面する現場は非常に過酷であることから、カメラや温度検知器を搭載したドローンで設備を検査できるようになれば、危険な作業から工員たちを解放できると評価する。

 さらに、ドローンを活用すれば作業員によるこれまでの検査頻度より頻繁に調べられることから、保守や修理の必要性を早期発見して対応できる。その結果、設備の運転休止回避につながり、莫大なコストの発生も避けられる可能性も期待される。

 試験運用はルイジアナ州バトン・ルージュにある施設で実施される。同社では、計3000人ほどの社員と請負業者をルイジアナ州に抱えている。

 米労働省の労働安全衛生局(OSHA)によると、化学業界では2013年に18件の死傷者を出している。

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