GE、産業IoT対応のクラウド事業を開始 〜 航空や輸送を含む重工業業界に

 ゼネラル・エレクトリック(GE)は、モノのインターネット(IoT=Internet of Things)向けクラウド・サービスを航空や輸送、エネルギー、医療を含む重工業向けに積極的に提供する戦略を推進している。

 PCワールド誌によると、GEは4日、産業向けデータ分析のための自社のパース(PaaS=platform-as-a-service)をプリディックス(Predix)という独自プラットフォームで稼働させる方針を明らかにした。

 利用企業はそれを使うことで、活用可能のデータをリアルタイムで集めて分析するアプリケーション群を簡単に開発できるようになり、その結果、新しいデータの分析から得られる洞察内容にもとづいて、より良い意思決定をより速く下せるようになる。

 たとえば、機関車に搭載された数多くの検知器から集まってくるデータをリアルタイムで分析したり、あるいは、立体MRI(magnetic resonance imaging)画像といった大容量のデータを医師に送信したりという場合に、プリディックス・クラウドはデータの保存と分析、そして管理を専用かつリアルタイムで処理する。

 プリディックス・クラウドは今後、たくさんの検知器が取り付けられたジェット・エンジンや風力発電タービン、医療機器を対象にそれらの機能を提供する。

 ソフトバンクはプリディックス・プラットフォーム技術を2014年12月にライセンスし、カスタム・アプリケーション群を輸送や製造業界向けに開発する新事業に着手している。

 昨今、アマゾン・ウェブ・サービシズ(AWS)やマイクロソフト・アジュール(Microsoft Azure)も、運動量および生命徴候追跡腕輪や照明を含む多種多様の機器類や端末に内蔵される検知器から集められるデータを分析するIoTサービス市場の開拓に注力している。

 GEのプリディックス・クラウドは、AWSやアジュールの重工業版を提供することで、産業IoT(IIoT=Industrial Internet of Things)市場で覇権をにぎろうと狙っていると言える。

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