複雑化するストレージに朗報 〜 クラウデラとマイクロソフト、解消策を発表
- 2015年10月1日
- ハイテク情報
大規模データ(big data)分析の重要性が認識される一方で、さまざまのツール群が市場に氾濫したことから、利用者たちに混乱をもたらしている。多種多様のデータ分析システムは複雑さをさらに増し、そのため、技術者の大きな負担になっている。
クラウデラ(Cloudera)とマイクロソフト(Microsoft)は、そういった問題を解決すべく、新たなストレージ・システムをそれぞれに発表した。
フォーチュン誌によると、クラウデラの新しいストレージ・システム「クードゥ(Kudu)」は、複数の異なるストレージ・システムをハドゥープ(Hadoop)環境で一元的に利用および管理できるようにする。
ストレージ・システムには、大容量のデータを蓄える機能を持つものから、大容量の履歴データをリアルタイムで検索するために蓄える機能、そしてデータベースを高速化するためにデータを一時的に蓄える機能のように、多くの種類と規模がある。従来は、それらのストレージ機能のあいだに大きな隔たりがあった。
クードゥはそれらの機能を一括管理し、新しいデータが届くと同時に、システムをリアルタイムで更新できるようにする。
クードゥは、クラウデラに投資するインテル(Intel)とクラウデラが共同開発したことから、インテルの技術と構成品を利用できるほか、ストレージにRAMとフラッシュ・メモリーの両方を利用できる。
一方、マイクロソフトは、ストレージ・システムの新版であるアジュール・データ・レイク・ストアー(Azure Data Lake Store)を発表した。
同システムは、ハドゥープを基盤にして構築されているが、ビングやオフィス365、エックスボックス・ライブといったマイクロソフトの各種サービスで利用されているストレージ・システム「コスモス(Cosmos)」と同じ設計仕様を採用している。
アジュール・データ・レイク・ストアーは、大量の生データを取り込み、アパッチ・スパーク(Apache Spark)やマイクロソフトのハドゥープ・サービス「HDインサイト」といったツールを使って処理できるようにする。
マイクロソフトはさらに、データ分析サービスのアジュール・データ・レイク・アナリティクスも発表した。従来のSQLと利用者が独自に作成したコードを組み合わせて利用できるのが特徴だ。
この記事が気に入りましたか?
US FrontLineは毎日アメリカの最新情報を日本語でお届けします
最近のニュース速報
-
2024年7月16日 アメリカ発ニュース
米技術業界重鎮ら、トランプ氏の激励をあいついで表明 〜 暗殺未遂速報を受けて続々と投稿
-
ターゲットとショッピファイが提携 〜 ターゲットのオンラインいちばに中小の小売業者らが出店可能に
-
人工知能銘柄が今後10年の株式市場を動かす 〜 シスコの元CEOのベンチャー・キャピタリストが予想
-
2024年7月8日 アメリカ発ニュース, ハイテク情報, 米国ビジネス
スマート包帯の研究&開発が前進 〜 傷口の状態を遠隔追跡、包帯から投薬や電気刺激を可能に
-
飲食店で印刷メニューが復活~QRコード不評で
-
2024年7月1日 アメリカ発ニュース, 世界のニュース, 環境ビジネス, 米国ビジネス
ウェザーXM、ウェブ3とIoTで気象データに革新 〜 動く気象観測所群の分散型連携網を構築
-
米消費者のガソリン車好き続く~KPMGの意識調査
-
2024年6月27日 アメリカ発ニュース, 米国ビジネス, 自動車関連
対中EV貿易戦争、様々な副作用も
-
傷が早く治る、次世代ばんそうこう~医師との通信も可能に
-
生体認証決済が米国で拡大しつつある 〜 マスターカードやJPモルガンも導入へ