カナダ鉄道大手、米同業に買収提案
- 2015年11月18日
- 米国ビジネス
カナダの鉄道2位、カナディアン・パシフィック鉄道(CP、本社アルバータ州)は17日、同業の米ノーフォーク・サザン鉄道(NS、バージニア州)に283億5000万ドルの買収提案を行ったことを公表した。
ロイター通信によると、ノーフォーク・サザンは買収提案を「低額で拘束力はなく、かなりの条件付き」と呼びながらも、慎重に評価する構えを見せた。
カナディアン・パシフィック(時価158億9000万ドル)は、合併案は米カナダ両方の当局から承認されると見込んでいる。一方、ノーフォーク・サザン(同約233億6000万ドル)は、「(最大規模である)1級鉄道の合併には規制上の高い障壁が伴う」との見方を示した。
実際のところ、当局は鉄道の合併に対して寛容ではない。1999〜2000年にカナディアン・ナショナル鉄道(CN、ケベック州)がバークシャー・ハサウェイ傘下のバーリントン・ノーザン・サンタフェ鉄道(BNSF、テキサス州)に買収提案を行ったが、米当局によって退けられた。14年にはCPがCSX(フロリダ州)に買収提案を行ったが、協議は物別れに終わった。
CPは、合併によってシカゴ地域の鉄道網の渋滞が解消されると説明している。シカゴは東西両海岸を結ぶ鉄道網の一大拠点で、貨物の引き継ぎに数日を要する。
NSは、東部を中心に22州で総延長2万マイルの路線を運行している。CPは、米国とカナダで主要8港に接続している。
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