自動小銃メーカーのカラシニコフUSA(Kalashnikov USA)が、70年の歴史がある旧ソ連生まれのライフル銃「AK-47」の生産を本社のあるペンシルベニア州からフロリダ州に移すことが分かった。
CNNマネーによると、カラシニコフUSAは2014年まで、モスクワで製造されたAK-47を輸入していたが、オバマ大統領が同年、クリミア併合を受けてロシアに禁輸措置などの経済制裁を発動。カラシニコフUSAもロシアとの関係を断ち、15年にペンシルベニアで銃の自前生産を開始した。
カラシニコフUSAが生産地をフロリダに移す理由や、生産規模は不明。同社はカラシニコフを国内ブランドに位置づけるため、ライフルや散弾銃を発売している。このほどラスベガスで開催された米シューティング・スポーツ財団主催の見本市「SHOT Show」では、ライフル銃の新製品「アルファ(Alpha)」などを公開した。
同社は15年7月、新工場の予定地であるポンパーノビーチ市当局から「軽工業」の承認を得た。ただし現地での銃販売や弾薬製造は認められていない。
AK-47は旧ソ連軍で歩兵用アサルトライフルとして開発され、1947年に設計者の名前にちなんで生産が開始された。米国では、対ロシア禁輸措置を契機に銃愛好家の間で人気が高まっている。
カラシニコフは、フロリダより銃規制が厳しいニューヨークなど他州で販売許可を得るため、装弾数10発の製品を生産する計画だ。
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