新興企業、海水を水素に変える技術を開発 〜 500万ドルを調達し試験運用へ

 海水を水素に変換する技術を開発した新興企業のジョイ・サイエンティフィック(Joi Scientific)は、500万ドルのベンチャー投資を調達し、水素燃料の可用性に新たな道を切り開く可能性を一段と高めた。

 同社は、IT専門家でシトリックス(Citrix)の最高戦略責任者を務めたことがあるトレーバー・ケネディ氏によって設立された。本社は、フロリダ州のケネディ・スペイス・センターにある。

 今回の出資者にはウッドマン・ファミリー・トラスト(Woodman Family Trust)という信託基金が含まれる。今回の資金調達では、小型ビデオ・カメラを開発するゴープロ(GoPro)設立者のニック・ウッドマン氏の父であるディーン・ウッドマン氏が主導した。

 フォーチュン誌によると、海水を水素に変える方法についてケネディ氏は多くを開示していないが、「自然界で起きるプロセス」で、必要な時に必要な場所で水素を「オンデマンド」生成できる、と同氏は説明している。

 実用化されれば、水素を燃料とする船が周囲の海水から水素を生成しながら全航路にわたって燃料を確保することが可能となる。

 現在の一般的な水素生成方法は、天然ガスに高温の水蒸気を加え、そこに触媒を加えるというものだ。天然ガスの水蒸気改質と呼ばれている。

 ほかには、水を電気分解して水素と酸素に分ける方法がある。

 どちらの方法もエネルギーを大量に必要とし、高コストという難点がある。その点、ジョイ・サイエンティフィックの変換方法は競争力が高い、とケネディ氏は話している。

 同氏は、自社技術を水素燃料電池やボイラーに統合できる会社にライセンス提供したい考えだ。大手メーカーと1年ほど前から協議している、とケネディ氏は話した。

 同社では、本格的な試験運用を2016年中に実施し、規模の大きい商業設備を2017年に設置する計画を進めている。

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