携帯電話に異例の緊急警報〜NY爆発事件の捜査で
- 2016年9月20日
- アメリカ発ニュース
ニューヨーク中心部と隣のニュージャージー州で17日に起きた爆発事件で、、捜査当局は19日朝、追跡中の容疑者の情報を告知し、捜査への協力を呼びかける異例の緊急警報を一般市民の携帯電話に向けて送信した。情報の一斉伝達システムを通じて「デジタル指名手配書」が100万人を超える人々に配布されたのは国内で初めてとみられる。
ニューヨーク・タイムズによると、緊急警報は全米無線緊急警報システム(WEA)を通じて送信された。メッセージは「指名手配:アフマド・カーン・ラハミ容疑者(28)。顔写真はメディアを参照。見掛けたら通報を」という内容。ラハミ容疑者はその後、ニュージャージー州リンデンで逮捕された。
大都市での事件発生時にWEAシステムが使われた例としては、2013年のボストン・マラソン爆弾テロ事件、今年8月にロサンゼルス国際空港で起きた銃撃事件があるが、いずれも逃亡中の危険な容疑者を避けて安全な場所に隠れるよう警告したり、最新の状況を伝える内容だった。
国内の警報システムには、天候異変などに関する緊急警報、子供の誘拐事件や行方不明情報を知らせる「アンバー・アラート」、大統領による警報の3種類がある。携帯電話利用者は大統領以外からの警報を受け取らないよう設定できるが、これまで大統領が発令した例はない。
WEAの利用によって、19日朝にラハミ容疑者の身柄が確保されるまでにはニューヨーク市民のほとんど、国内でも多数が容疑者の顔を知っていたと考えられる。(U.S. Frontline News, Inc.社提供)
この記事が気に入りましたか?
US FrontLineは毎日アメリカの最新情報を日本語でお届けします
最近のニュース速報
-
2024年4月18日 アメリカ発ニュース, 米国ビジネス, 自動車関連
テスラ、急速充電網を開放~EV普及の節目となるか
-
2024年4月15日 アメリカ発ニュース, 米国ビジネス, 自動車関連
EV生産コスト、27年にはガソリン車より安く~ガートナーが予想
-
人間の労働力の方が人工知能より安価 〜 MITの研究、雇用機会の大部分は人工知能にまだ奪われないと結論
-
ドローン配送に現実味~運用範囲広がる
-
アマゾンや小売大手ら、頻発する返金詐欺で巨額の損害 〜 詐欺集団ら、ティックトックで協力購入者たちを募集
-
2024年4月1日 アメリカ発ニュース, 世界のニュース, 自動車関連
中国の自動車メーカー、慣行覆しEV生産を迅速化
-
2024年3月28日 アメリカ発ニュース, 米国ビジネス, 自動車関連
ウェイモ、テキサス州で社員向けロボタクシー運行
-
ハーバード大、急速充電が可能なリチウム金属電池を開発
-
2024年3月21日 アメリカ発ニュース, 米国ビジネス, 自動車関連
6割がブランドより接続性重視~EVドライバー調査、マッキンゼー
-
2024年3月18日 アメリカ発ニュース, 米国ビジネス, 自動車関連
少しの「つながる車」情報で信号機のタイミング調整