暑い季節は仕事がしやすいようにオフィスでエアコンをつけるが、設定温度が低すぎるとかえって生産性が低下するという調査結果が発表された。
ブルームバーグ通信によると、コーネル大学人間工学研究所が2010年に行った研究では、間違いの数などを含む社員のコンピュータ活動状況を室温を変えて比較した結果、国内で一般的な室温70〜75度(カ氏)のオフィスでは、75〜79度のオフィスに比べ労働者の生産性が下がることが分かった。
論文作成を主導したアラン・ヘッジ所長は「人は寒いと手をこすり合わせたり歩き回ったりして体温を上げる努力に時間を取られる。悪い事ではないが、仕事に集中できず、寒さで気が散る」と指摘する。
エアコンに関してはこれまでも「ほとんどの機種は40代男性の代謝率に合わせて設計されている」といった批判が出ている。40代の男性の代謝率は女性より30%も高く、女性に合わせるにはオフィスの室温を4度上げる必要があるという。
最適な温度は誰にも分からないが、2005年から始まった日本の省エネ運動「クールビズ」は、オフィスの室温を82度に設定するよう奨励している。この運動は概ね成功しており、電気代が節約されるだけでなく、炭素排出量の削減や新しいデザインの衣類の需要を生み出すといった効果も出ている。(U.S. Frontline News, Inc.社提供)
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