韓進の破綻で小売り業界混乱〜年末商品の確保に多額の出費

 韓国のコンテナ船大手・韓進(ハンジン)海運の破綻による混乱が今も尾を引いている。
 
 ロサンゼルス・タイムズによると、韓進は9月に突然経営破綻し、港の各種業者が支払い不履行を懸念して同社関連の作業を拒否したため、多くの船舶が入港しても荷揚げできない状態になった。カリフォルニア州のロングビーチ港では今月初めまでに最後の船が荷を下ろし、出港して行ったが、この間に小売り業界は年末商戦に間に合わせようと多額を投じて積荷の回収を画策。小規模業者の中には年末商品の品ぞろえが減ったところもある。
 
 カリフォルニアでは、9月の輸入品取扱量がロングビーチ港で前年同月比15%減、オークランド港は4.2%減となっており、一部の卸業者や小売店への影響はまだ続いている。
 
 コンテナをトラックで配送センターに運ぶ場合、通常はドライバーが空になったコンテナを港に戻し、船会社がそれを回収するが、韓進の船が空コンテナの回収に来ないため、ドライバーはコンテナを金属フレームごとトラックから外して置き去りにしている。
 
 国内には韓進の船で運ばれたコンテナが6000個残っており、その多くはまだフレームの上に乗っている。(U.S. Frontline News, Inc.社提供)

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