テスラ車の死亡事故を受け、自動車部品供給大手ZFフリードリヒスハーフェンのシュテファン・ゾンマー最高経営責任者(CEO)はこのほど、自動運転車の実用化には「ライダー(LIDER)」といった高価な赤外線技術が必要という見方を示した。
ロイター通信によると、テスラは、オートパイロット・モードで走行していたテスラ製セダン「モデルS」が前方のセミ・トレイラーに衝突した事故について、背景の空が明るかったためトレイラーの白い側面に光が反射し、カメラが認識できなかった、と説明している。
ゾンマーCEOは事故から1週間後、ZFと米TRWの合併の進捗状況についての記者会見で、「事故について詳細を把握していないので発言できない」と断りつつ、高速走行下での安全な自動運転には「視覚信号に頼るカメラだけでは不十分」と述べた。
ゾンマー氏はそのうえで、中核となる「画像処理カメラ技術や長短距離レーダー、ライダー」の三つが自動運転に必要だという見方を明示した。
レーザーや赤外線を駆使したライダー技術は、車載検知器が、通常のカメラには不可能な障害物の輪郭やコントラストの検知を助ける。
ライダーは現時点で高額のため、量販車には搭載されないが、ゾンマー氏は、技術投資が進めばコストが下がると話した。
ライダー技術の開発では米ヴェロダイン(Velodyne)が知られている。(U.S. Frontline News, Inc.社提供)
この記事が気に入りましたか?
US FrontLineは毎日アメリカの最新情報を日本語でお届けします
最近のニュース速報
-
米技術大手ら、メキシコでの製造拡大に注力 〜 台湾の技術製品メーカーらに熱心に働きかけ
-
2024年5月16日 アメリカ発ニュース, 環境ビジネス, 米国ビジネス
米国内都市圏の住宅所有者らは自然災害に要注意〜異常気象による損害危険の高い地域が明確に
-
2024年5月16日 アメリカ発ニュース, 米国ビジネス, 自動車関連
ドライバーの過半数が「AVは怖い」~AAA調査
-
2024年5月13日 アメリカ発ニュース, 米国ビジネス, 自動車関連
EVへの関心、ますます低下~消費者、メーカーの思惑に反し
-
インフルエンサーとブランドをつなぐプラットフォームで台頭 〜 ショップマイ、1850万ドルを調達
-
シンケイ・システムス、魚の活け締め技法を機械化 〜 完成に接近、鮮魚流通網に革新をもたらす可能性
-
ドキュサイン、インテリジェント契約管理サービスを発表 〜 電子署名ソリューション以外に事業を拡大
-
2024年4月29日 アメリカ発ニュース, ハイテク情報, 米国ビジネス
米商務省、TSMCのアリゾナ工場への投資を提案 〜 米中緊張悪化を背景にチップの国産化に重点
-
ディープフェイク、金融サービス業界をいよいよ標的に 〜 生成人工知能による音声模倣で詐欺急増は必至
-
2024年4月25日 アメリカ発ニュース, 米国ビジネス, 自動車関連
広告嫌いのテスラが一転、積極展開