発表と同時に爆発的な人気となっている任天堂などの新しいスマートフォン向けゲーム「ポケモンGO(ゴー)」が、小売業界にとって強力なマーケティング・ツールとなる可能性がある。
ロイター通信によると、スマホの衛星利用測位システム(GPS)を利用してプレイヤーが指定された場所に行き、画面上で架空のキャラクターをつかまえて集めるこのAR(拡張現実)ゲームは、米国では発表後わずか7日で6500万人以上が利用し、ツイッターの利用者数を上回っている。
ゲームは同時に、レストランやコーヒーショップ、小さな小売店などの集客にも貢献している。ニューヨーク市ロングアイランドシティのピザ店「リニツィオ・ピザ・バー」の場合、ゲームの「ルアー・モジュール」という有料機能を使ってポケモンの架空キャラクターを店に出現させたため近隣のプレイヤーが詰めかけ、週末の売り上げが75%も増加した。
ルアー・モジュールは、一帯のポケモンをその場に30分間引き寄せられる課金アイテムで、店長が10ドルで12のポケモンを引き寄せたという。こうしたポケモンGOの瞬間的な集客効果は、共同購入クーポン・サイトのグルーポンやリビングソーシャル、フォースクエアなど、この数年で小企業向けの革新的なオンライン・マーケティング・ツールとなった新興企業にも影響を与える可能性がある。
マーケティング専門家は「ポケモンGOは、利用者拡大に伴い集客に利用する小企業が増え、マーケティング支出が再配分される可能性がある」と見ている。(U.S. Frontline News, Inc.社提供)
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