IBMの人工知能ワトソン(Watson)はこれまで、テレビの人気クイズ番組「ジェパディー」で優勝したり、がん治療に貢献したり、世界各国での都市機能効率化に協力したりと、その存在感を次第に高めてきたが、それだけでは満足できず、一般生活者の家事を助ける市場に参入しようとしている。
PCワールド誌によると、IBMのワトソンIoT国際事業統括責任者ハリエット・グリーン氏は、ベルリンで開催中の国際消費者製品見本市IFAの基調講演において、ワトソンの新事業について説明した。
グリーン氏によると、IBMは、大手家電メーカーのワールプール(Whirlpool)やパナソニック、無線ヘッドフォン設計会社のブラギ(Bragi)、ノキア(Nokia)と協業し、ワトソンの認知電算機能と提携各社の製品を無線通信網経由で接続させるプラットフォームを構築する。
たとえば、洗濯が終わったばかりの衣服を乾かすのに最適の乾燥機設定を洗濯機が乾燥機に無線連絡したり、洗濯用洗剤をいつ買い足すべきかを利用者に通知したりといった応用例が考えられる。自然言語を認識できるワトソンの強みを生かした新機能といえる。
ワトソンは、個々のがん患者の状況に応じた最善の治療方法を特定し、医師や患者に助言するサービスをすでに実用化させている。
【http://www.pcworld.com/article/3115858/ibms-watson-looks-for-a-role-in-the-home.html】(U.S. Frontline News, Inc.社提供)
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