アルファベットの自動運転車開発部門ウェイモは23日、同社の機密情報と独自のセンサー技術を不正に入手したとして配車サービス大手ウーバー・テクノロジーズと傘下の自動運転トラック開発会社オットーをカリフォルニア州の連邦地裁に提訴した。
ロイター通信によると、ウェイモは訴状で、ウーバーとオットーは2016年8月、ウェイモのライダー(LiDAR、光を使ったレーダー技術)関連情報を盗み、自動運転技術を短期間で開発するのに利用したと主張。損賠賠償と機密情報の使用禁止を求めている。
16年5月設立のオットーは、ウェイモの前身であるグーグルの自動運転車開発部門を長年率いたアンソニー・レバンダウスキ氏が設立者の1人だったことでも注目された。オットーは同年8月にウーバーに買収された。
ウェイモは、16年1月にグーグルを退社したレバンダウスキ氏が、退社前にライダーの回路図を含む1万4000に上る同社の機密ファイルをダウンロードしており、そのためにウーバーとオットーが短期間で自動運転技術を開発できたと主張している。
ライダーは、離れた場所にある人や物を光のパルスで測距するシステムで、自動運転車開発で極めて重要な技術となる。従来のシステムは極めて高価で、ウェイモは「90%以上のコスト抑制を目指し、同技術を同社の最重要資産の1つにした」と話している。(U.S. Frontline News, Inc.社提供)
この記事が気に入りましたか?
US FrontLineは毎日アメリカの最新情報を日本語でお届けします
最近のニュース速報
-
ディープフェイク、金融サービス業界をいよいよ標的に 〜 生成人工知能による音声模倣で詐欺急増は必至
-
2024年4月25日 アメリカ発ニュース, 米国ビジネス, 自動車関連
広告嫌いのテスラが一転、積極展開
-
ビットコイン半減は価格にいかに影響するのか 〜 最高値更新から乱高下、次の半減期が目前に
-
2024年4月22日 アメリカ発ニュース, 米国ビジネス, 自動車関連
ボルティモアの橋崩落、輸出・小売業者に影響
-
米国のMBA課程、人工知能分野の教育を積極化 〜 会社で求められる技能に学生側も関心を強める
-
2024年4月18日 アメリカ発ニュース, 米国ビジネス, 自動車関連
テスラ、急速充電網を開放~EV普及の節目となるか
-
2024年4月15日 アメリカ発ニュース, 米国ビジネス, 自動車関連
EV生産コスト、27年にはガソリン車より安く~ガートナーが予想
-
人間の労働力の方が人工知能より安価 〜 MITの研究、雇用機会の大部分は人工知能にまだ奪われないと結論
-
ドローン配送に現実味~運用範囲広がる
-
アマゾンや小売大手ら、頻発する返金詐欺で巨額の損害 〜 詐欺集団ら、ティックトックで協力購入者たちを募集