メキシコ日産に「numero uno」の意識を

 独創的なスタイルのメキシコ日産トップが、成長著しい自動車市場を制する日産の勢いをけん引している。

 オートモーティブ・ニューズによると、メキシコ日産のホセ・ルイス・パルス氏がデトロイトで開催された北米国際自動車ショーの会場を歩いていると、肩にかかる後ろ髪と、首に巻いた白いスカーフの出で立ちは自動車業界幹部よりもハリウッドの南米スターを連想させた。しかし、パルス氏こそはメキシコ市場で日産によるシェア25%獲得の立役者だ。

 パルス氏は「25%に到達すれば、次なる挑戦は維持が常識」としたうえで、「私のやり方は違う。27%到達が次のステップだ」と語った。

 折りしもメキシコは、米国に進出していない数ブランドを含め、計50ブランドが凌ぎを削る激戦市場だ。その中にあって、ベストセラー10車中5車が日産車だ。小型ピックアップ「MP300」は2012年、同セグメントで97%のシェアを握った。

 日産は2年前、アルゼンチンGMの販売トップだったパルス氏をスカウトした。パルス氏のボスで、メキシコ部門トップとしてらつ腕を振るったホセ・ムニョス氏は12年4月、米州全般の販売・マーケティングを統括する上級副社長の座に昇格した。

 日産の勢いを持続させる使命を背負うパルス氏は、「ナンバーワン(スペイン語でnumero uno)・マインドセット」と形容する使命感で挑む構えだ。ナンバーワンは販売目標ではなく、「社内全員の意識に植え付けたい文化だ」という氏は、「私の経営スタイルは少しロマンチックかもしれないが、実現できると話している」と述べた。

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