2018年における法人向けIoTの10大動向 〜シスコの戦略的革新担当副社長が予想

  • 2017年12月28日

 IoT(Internet of Things)は、2017年にもっとも注目された技術応用分野の一つ だ。IoTビジネス・ニュースによると、法人向けIoTは2018年に次段階に進化すると同時に、さらに大きな市場に成長することが確実視される。同誌では、シスコの戦略的革新担当副社長マシエジ・クランツ氏が予想する法人向けIoTに関する2018年の10大動向を報じた。
 
 1.IoT機器群が機械学習やフォグ電算、ブロックチェーン技術と融合
 
 それらの技術の収束は、増収にあまり寄与しなかった従来のIoT活用から、増収源 創出する新たな事業モデルの構築に貢献する。
 
 フォグ電算(fog computing)とは、クラウド(雲)に対比させたフォグ(霧)を語源とし、大きな雲のような電算拠点がインターネット接続網上に位置するクラウド電算に対し、局地的な霧のように電算システムを現場付近に遍在させる電算システム。
 
 2.「コー(co-)」型の台頭
 
 「co-」とは、共同や共通といった概念を意味する接頭語。「co-worker」は同僚という意味で、「copilot」は副操縦士を意味する。2018年には、IoTが「共同経済あるいは共有経済(co-economy)」型事業モデルをさらに推進する。いわば「co-everything」の時代になる。
 
 たとえば、共同革新(co-innovating)や共同開発(co-developing)、協業はすでにあたり前になっているが、それがIoTによってさらに促進される。
 
 3.取り引き先が共同革新者になる
 
 「co-everything」モデルでは取り引き先が開発や生産の中心的要因となる。各種の「コー(co-)」体制が拡散することで共同開発がさらに浸透するのにともなって、取り引き先が協業先や販売元らと協業する機会が増大し、その結果、顧客の事業や業務に特化したソリューションの構築や開発が刺激される。
 
 4.オープン標準やオープン設計、双方向運用性が加速
 
 垂直会社ら(特定の業界に特化し、その業界の上流から下流までを市場または事業対象とする会社)は、設計やしくみを公開してデジタル化に集中かつ推進するだけでなく、水平業者ら(特定の業務や機能に特化し、業界を問わずにそれらの業務や機能を市場または事業対象とする会社)との協業を強化し、IoT向けの各種の規格や機能性を公開型にする。
 
 5.セキュリティーの重大領域に
 
 2018年には、多くの会社や団体、組織、政府機関がIoTセキュリティーに真剣に取り組み始める。それにともなって、従業員の職能訓練やセキュリティー班との協業体制拡充が範囲と深さの両方で強化させる。
 
 6.農業と医療がもっとも積極的なIoT導入業界に
 
 農業におけるIoTは、水や食品、安全性に取り組む従業員や専門家の不足を補うのに寄与する。 医療におけるIoTは、遠隔患者監視システムによって、新薬の試験を加速させるのに貢献する。
 
 7.IoT関連の法整備や業界標準確立が本格化
 
 現在、IoTに特化した法規制は存在しないが、2018年にはそれが可決または策定される。それと同時に、IoT技術を応用した接続車やドローン、人工知能基盤システムに焦点をあわせた法整備が加速する。その背景には、セキュリティー強化を筆頭に、公開性による開発加速や相互運用性の規格化による成長環境整備の必要性の高まりがある。
 
 8.データ分析にさらなる革命
 
 IoTは、静的データセット群にもとづく一束分析から動的なリアルタイム・データセット群に移行する。動的なデータセットは、人工知能技術が活用された逐次データ(常時入り込んでくるデータの同時処理)で構成される。
 
 各社はそれによって、より多くのデータ分析結果を材料とした意思決定を迅速にくだせるようになる。会社経営は、できるかぎり速い意思決定と行動が必須であり、動的データ分析がそれを可能にする効果的機能となる。
 
 9.中国、IoTにおける世界最大の革新&導入国に
 
 中国政府は近年、IoTに特化した開発と投資に注力してきた。その効果は2017年にも見え始めているが、それでも米国が最強かつ最先端であることに変わりはない。しかし、2018年には中国政府によるこれまでの投資が結実し、中国が米国を抜くと予想される。
 
 10.IoTへの投資動機、効率化から事業価値の創出に移行
 
 IoTはこれまで、業務効率化をおもな目的に開発および活用されてきた。しかし、2018年には、新たな商機の発見や開拓、収入源の創出、価値増強を目的に注力点が移行する。
 
 【https://iotbusinessnews.com/2017/12/13/43099-10-enterprise-iot-predictions-2018/】 (U.S. Frontline News, Inc.社提供)

この記事が気に入りましたか?

US FrontLineは毎日アメリカの最新情報を日本語でお届けします

最近のニュース速報

アメリカの移民法・ビザ
アメリカから日本への帰国
アメリカのビジネス
STS Career

注目の記事

  1. 2025年12月1日

    就職&雇用ガイド2025
    監修 STS Career https://usfl.com/author/stscar...
  2. 2025年10月8日

    美しく生きる
    菊の花 ノートルダム清心学園元理事長である渡辺和子さんの言葉に、「どんな場所でも、美しく生...
  3. 2025年10月6日

    Japanese Sake
    日本の「伝統的酒造り」とは 2024年12月、ユネスコ政府間委員会第19回会合で、日...
  4. アメリカの医療・保険制度 アメリカの医療・保険制度は日本と大きく異なり、制度...
  5. 2025年6月4日

    ユーチューバー
    飛行機から見下ろしたテムズ川 誰でもギルティプレジャーがあるだろう。何か難しいこと、面倒なこ...
  6.        ジャズとグルメの町 ニューオーリンズ ルイジアナ州 ...
  7. 環境編 子どもが生きいきと暮らす海外生活のために 両親の海外駐在に伴って日本...
  8. 2025年2月8日

    旅先の美術館
    Norton Museum of Art / West Palm Beach フロリダはウエ...
ページ上部へ戻る