現金自動預払機(ATM)の2大メーカーであるディーボールド・ニックスドーフ (Diebold Nixdorf)とNCRは、ATMを不正に操作してスロットマシンのように現 金を出させる「ジャックポッティング」攻撃に注意するよう、米国内の金融機関 などに警告している。
ジャックポットは近年世界的に増加しているが、被害者や警察は詳細を公表し ないことが多く、具体的な被害額は不明。セキュリティ情報サイト「Krebs on Security」は27日、2017年にメキシコで始まった最近のジャックポッティングに ついて、米国土安全保障省のシークレットサービスが国内銀行に向けて「ドラッ グストアや大規模小売店、ドライブスルー式ATMで見られるような単体設置型の ATMが標的になっている」と警告したと伝えた。
ロイター通信によると、NCRは26日にATM設置者に警告を発し、国内で初めてジ ャックポット被害が確認されたことを伝えると同時に「すべてのATM設置者はこ れを警告と受け止め、攻撃から機械を守るために適切な対策を取るべき」と注意 を喚起した。同社のATMが標的にされた例はないという。
一方、ディーボールドは、数年前に生産を停止した同社のATM「オプティーバ (Opteva)」がハッキングの標的になっているという警告を連邦当局から受けと ったことを認めた。ハッカーは、実際に機械に手を加え、ハードライブを交換 し、産業用の内視鏡を使って機械の再設定に必要な内部のボタンを押す…といっ た手順でATMを操作しているという。
ロシアのサイバーセキュリティ会社グループIBによると、16年には欧州で12台 以上のATMが遠隔攻撃を受けており、タイや台湾でも同様の攻撃が報告されてい る。 (U.S. Frontline News, Inc.社提供)
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