カリフォルニア州オークランド市議会は23日、市警を含む市行政機関による顔認証技術の活用を禁止する法案を全会一致で可決した。同様の条例を可決した自治体は、サンフランシスコとマサチューセッツ州サマーヴィルについで米国内3都市目。
サンフランシスコ・クロニクル紙によると、オークランド市議会のレベッカ・キャプラン議長は、現行の監視条例を改正することで、市政府が顔認証技術を使うことや同ソフトウェアによって入手できる情報を使うことを禁じ、市民のプライバシー保護を徹底することが重要だと強調した、同条例は、同氏によって提案された。
マサチューセッツ工科大学(MIT)のメディア・ラブ(Media Lab)が2018年1月に発表した研究調査によると、顔認証ソフトウェアでは肌の色の濃い女性について最大35%の誤認が起きる。
また、米国では1億1700万人が法執行機関(FBIや警察)の顔認証データベースに登録されている、とジョージタウン大学が2016年に発表している。それによると、顔認証技術は、アフリカ系米国人(黒人)に不釣り合いに不利に働く。MITメディア・ラブの調査結果とも符合する。
そのため、警察が顔認証ソフトウェアに依存すると、たとえば黒人やヒスパニック系の市民を誤認拘束または逮捕する危険性が高まり、特に女性がその被害にあう可能性が高いと懸念される。
【https://www.sfchronicle.com/bayarea/article/Oakland-bans-use-of-facial-recognition-14101253.php】 (U.S. Frontline News, Inc.社提供)
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