NYオフィスの電力を大幅節約〜自然光の活用で
- 2013年3月11日
- 米国ビジネス
高層の商業ビルが多いニューヨーク市では、日光を活用して建物の電力消費を減らす「デイライト・ハーベスティング」の推進で最高160メガワットの節約も可能という調査結果を、非営利団体グリーン・ライト・ニューヨークが発表した。
グリーンテック・メディアによると、ニューヨークは全米都市で最もオフィス・スペースが広く、約5億4200万平方フィートと2位のシカゴ(約1億1000万平方フィート)を大きく引き離している。デイライト・ハーベスティングを実行する場合、ニューヨークは、オフィス・スペースの約半分が1950年以前に建てられたビルにあることが強みだという。当時は商業ビルの多くが自然光や自然の空調に頼っていたためだ。
こうした古いビルの大部分と、80年以降に建設されたビルはデイライト・ハーベスティングに適しており、NY市ではそのスペースが約1億5200万平方フィートに上る。また、地元の電力大手コンフェデレイテッド・エディソンが、制御が簡単で自然照明システムとの相性も良いLED照明の優遇を拡大すれば、節電量が増えて夏のピーク需要を最高160メガワット減らすことも可能になる。
ただし、自然光を活用するため建物を後から改造する場合、窓ガラスの加工や自動制御が難しいといった問題も考えられるため、グリーン・ライト・ニューヨークは2014年まで市内で実証実験を行う予定だ。
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