コーヴィッド19パンデミックによって浸透した技術の一つにQRコードがある。たとえば、店員と客の接触機会をなくすために、レストランやバーでは、来店者らにQRコードをスキャンさせることで注文できるようにした。そのほか、友人や家族にQRコードを使って送金する行動様式も拡散した。
ブルームバーグによると、ハッカーらは、QRコード利用機会の激増を受けて、QRコードを悪用したサイバー攻撃を強めている、とサイバーセキュリティー会社コーフェンス(Cofense)は警鐘を鳴らす。
同社によると、ある米エネルギー大手では、マイクロソフトからの通知を装った電子メールに添付されたQRコードを使ったフィッシング攻撃を受けた。そのメールは、受信者がQRコードをスキャンすると、セキュリティー要件を確認してアカウントを更新するサイトに誘導する。同サイトは、情報を盗むための偽サイトだ。
QRコードは、パンデミック以前から食品包装やバス停の広告にすでに使われてきた。ただ、北米の場合、多くの人はQRコードを多用しなかった。ところが、パンデミック対策の一環として非接触行動様式が拡散したことで、人々とQRコードの距離が一気に縮まった。
QRコードは、愛知県の自動車部品メーカーであるデンソーの開発部門(当時)の技術者が1994年に開発した。もともとは、車の部品にレイベルを貼って追跡するために発明されたといわれる。ハッカーらがQRコードを悪用するいま、元来の使い方に限定し、送金や支払い、注文といった近年の応用法にQRコードを多用しないことが賢明かもしれない。
(Gaean International Strategies, llc社提供)
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